前回は仮想マシンの作成と設定を行いました。
本記事では作成した仮想マシンにArch Linuxをインストールしていきます。
1.OSのインストール
まず、仮想マシンを起動します。
以下の画面が表示されたら、「Boot Arch Linux (x86_64)」を選択してEnter
を押します。

下記のような画面になったら、Arch Linuxをインストールしていきます。

大まかな手順の流れは以下のとおりです。
- パーティションの作成
- Arch Linux カーネルのインストール
- その他OSの設定
インストールの際は公式Wikiのインストールガイドも参考にしてください。
パーティションの作成
現状のディスク情報を確認します。
fdisk -l
ディスク情報を確認し、メインのディスクにパーティションを作成していきます。
メインディスクは、僕の場合/dev/sda
でした。
ここでは、ディスク全体を1つのパーティションとして作成します。
fdisk /dev/sda
Command (m for help): n
Select (default p): p
Partition number (1-4 default 1): 1
First sector: //空白でEnter
Last sector: //空白でEnter
Command (m for help): w
作成したパーティション/dev/sda1
をフォーマットします。
mkfs.ext4 /dev/sda1
フォーマットしたパーティションを/mnt
にマウントします。
mount /dev/sda1 /mnt
Arch Linux カーネルのインストール
必須パッケージをインストールしていきます。
キーボードレイアウトを日本語にとりあえず設定しておきます。
loadkeys jp106
pacman
のミラーリストを編集します。
ここで、Japanの2つを優先しておくと、パッケージダウンロード時の速度がかなり違ってきます。
vim /etc/pacman.d/mirrorlist
## Japan
Server = http://mirrors.cat.net/archlinux/$repo/os/$arch
## Japan
Server = http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ArchLinux/$repo/os/$arch
カーネル、その他必要パッケージを/mnt
にインストールします。vim
は各設定ファイルの修正をするため、dhcpcd
は自動でネットワーク接続させるためにこの段階でインストールしておきます。
pacstrap /mnt base linux-lts linux-lts-headers linux-firmware vim dhcpcd
その他OSの設定
起動時に自動マウントさせるため、fstab
を設定します。
genfstab -U /mnt >> /mnt/etc/fstab
マウントした/mnt
にchroot
し、作業していきます。
arch-chroot /mnt
タイムゾーンとロケールを設定します。
ln -sf /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime
hwclock --systohc --utc
vim /etc/locale.gen
en_US.UTF-8 UTF-8 // コメントアウトを解除
ja_JP.UTF-8 UTF-8 // コメントアウトを解除
locale-gen
echo LANG=en_US.UTF-8 > /etc/locale.conf
echo KEYMAP=jp106 > /etc/vconsole.conf
hostname
とhosts
を設定しておきます。
echo myhostname > /etc/hostname
vim /etc/hosts
127.0.0.1 localhost
::1 localhost
127.0.1.1 myhostname.localdomain myhostname
root
ユーザーのパスワードを変更します。
passwd
一般ユーザーを作成し、パスワードを設定します。
useradd -m -G wheel -s /bin/bash username
passwd username
作成した一般ユーザーで、sudo
を実施できるようにします。
pacman -S sudo
visudo
Defaults env_keep += "HOME" // コメントアウトを解除
%wheel ALL=(ALL) ALL // コメントアウトを解除
DHCPサービスが自動起動するようにします。
これをしておかないと、OS起動時にネットワークに接続できません。
systemctl enable dhcpcd.service
ブートローダーの設定をします。
// GRUBをインストール
pacman -S grub
grub-install --recheck /dev/sda
grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
ArchLinuxを再起動します。
// chrootを抜ける
exit
// アンマウント
umount -R /mnt
// 再起動
reboot
再起動後、下記のようにブートローダーが表示されればインストール完了です。Arch Linux
を選択して、起動します。

これでArch Linuxのインストールは完了です。